突然、サイトのトップページの順位が検索圏外に落ち、なぜか「料金一覧」や「お客様の声」のページが代わりに上位表示されるようになった。
・・・そのサイトは「トップダウンペナルティ」という深刻な状況に陥っています。
トップダウンペナルティ(以下、TDP)とは?
Yahoo!検索において、トップページのみ検索結果に表示されなくなる現象です。代わりに「サービス案内」や「問い合わせ」といった下層のページが検索に掛かるようになるため、そこで気づく方が多いようです。(この現象はYahoo!のみで発生しており、Googleでの同様の事例は未確認です。)
サイトがTDPを受ける確率はかなり高く、2009年1月の月間調査では、弊社サービスお申込みサイト180件に対してTDP被害を受けていたサイトは27件に及びました。(サービスお申込み時点の調査です。)
現在はピークを越え、相談件数も減りましたが、いまだ復帰しないサイトも少なくないようです。
TDPか否かのチェック方法
うちのサイトはTDPに陥っていないか?と不安な方も多いと思います。100%確実ではありませんが、チェックできる方法がありますのでご紹介します。
【Yahoo!でsite:検索を行う】
site:検索をご存じでしょうか?検索窓にsite:http://www.xxxxxx.jp/と入力して検索すると、http://www.xxxxxx.jp/のドメイン内のページのみが検索結果に表示されるため、サイトのインデックス状況を調べるためによく使われる検索方法です。
このsite:検索で表示されるページの順序はYahoo!の評価順であるため、普通はトップページが一番上に来るものですが、TDPのサイトは、トップページの評価のみが低くなるため、一番上どころか検索結果の1ページ目にも出て来ません。
※上記2つの方法で簡単にTDPかどうかの傾向はつかめますが、中には例外もありますのでご了承下さい。
【Yahoo!サイトエクスプローラーでインデックス検索】
http://siteexplorer.search.yahoo.co.jp/
Yahoo!が公式に提供しているサイト管理用コンテンツです。ここでインデックス検索をすると、上記site:検索と同様のチェックが出来ます。
TDPの影響
・本来、最も上位表示されやすいトップページが検索に掛からなくなることで、単純に検索エンジン経由の露出が激減します。
・サイトがスパム判定を受けている事実がユーザーに知られた場合、企業・サービスの信頼性を損なう恐れがあります。
TDPの原因は?
発生するサイトに特段問題が見受けられないケースが多い事と、検索結果に不自然な下層ページが表れることから検索ユーザーにとっても有用ではないため、「Yahoo!アルゴリズムのバグである可能性が高い」と言われています。
スパム判定対象は主にトップページの内部テキスト情報です。具体的なロジックは特定されていませんが、多くのTDP事例は以下の要素により引き起こされています。
(1) 特定のキーワードを詰め込み過ぎたページ、繰り返し過ぎたページ。
(2) リンク集のように様々なキーワードが多すぎてテーマが絞れないページ。
(3) 隠しテキスト(CSSのtextindent:-9999pxなど)のようなスパムテクニックを行っているページ。
(4) URLの正規化(wwwあり無し、index.htmlあり無しの統一)が出来ていないページ。
その他、TDPに見られる傾向
(1) ひとつのサイトがTDPを受けた場合、制作者が同じ別のサイトも次々とTDPに陥る傾向が顕著に見られます。サイトの作り方、コーディングのクセ、テキストの書き方等に共通点があるためだと考えられます。
(2) 更新頻度の低いサイトはロボットの巡回頻度も低いため、TDPから復帰しにくい傾向があります。普段からトップページに更新性の高いコンテンツを掲載しておく事が有効な予防策となります。
TDPの解決法は?
▼サイト内部の修正
(1) タイトル(<title>~</title>)の特定キーワードの繰り返しを修正する。違う表現に書き換える。
(2) 見出し(<h1>~</h1>、<h2>~</h2>、<h3>~</h3>)の特定キーワードの繰り返しを修正。違う表現に書き換える。
(3) 本文での特定キーワードの繰り返しを抑える。全体のテキスト量を増やす。
(4) トップページに、週単位で更新されるテキストコンテンツを掲載する。(更新性の向上とテーマの明確化)
(5) 隠しテキスト等のスパムテクニックを行っている場合は、修正する。
(6) URLのwwwあり・無しの統一が出来てない場合は、URLの正規化を行う。→URLの正規化についてはこちら(http://info.search.yahoo.co.jp/archives/003036.php)
▼サイト内部を修正したら、Yahoo!ロボットの巡回を促す(※ロボットが巡回しなければ復帰はあり得ません)
(1) Yahoo!サイトエクスプローラーにサイトを登録する →Yahoo!サイトエクスプローラー(https://siteexplorer.search.yahoo.co.jp/)
(2) sitemap.xmlを生成し、ドメインのルートディレクトリにアップロードする →sitemap.xml自動生成ツール (http://www.sitemapxml.jp/)
(3) 上記sitemap.xmlをYahoo!サイトエクスプローラーの「フィード」に登録する
順位復帰のタイミングは、軽度のTDPの場合はYahoo!ロボットが巡回してから数日後。ただし重度であった場合は難しく、数か月に一度のYahoo!インデックスアップデートを待つしかありません。
いずれにしても、TDPに陥ったサイトを放置することは避けて下さい。ただでさえ巡回精度の低いYahoo!ロボットが、放置されたTDPページを頻繁に訪れてくれるという事はありません。
その他、Yahoo!ロボットに再巡回を促す方法
出来るTDP対策は何でもやってしまおう、という場合は以下のような方法で復帰の可能性を高める事も出来ます。
(1) Yahoo!ロボットの巡回先への推薦
手間もコストもかからず、今すぐ出来ます。
http://submit.search.yahoo.co.jp/add/request
(Yahoo! IDでのログインが必要です)
(2) Yahoo!ビジネスエクスプレスでYahoo!カテゴリに登録
TDPの解決とともに、さらなる上位表示を狙うなら。
http://business.yahoo.co.jp/bizx/
(3) iディレクトリに登録
掲載先サイトのYahoo!ロボット巡回頻度は極めて高く、新規登録サイトはあっという間にYahoo!にインデックスされています。http://www.idirectory.jp/